ソウル・ミュージック&DJ

週末はソウル・ミュージックを聞いていました。私は素人で何も知りませんが、知り合いのソウルDJ(会社の同僚です)からこれまでいろいろ紹介してもらい、お気に入りの曲が結構あります。

ちなみにソウルとは音楽ジャンルで、R&Bやゴスペル等ともつながるアメリカ黒人由来のポピュラーソング。聞いていて、本当に歌がうまいなあ、と思うし、モータウンシュープリームステンプテーションズのような人気グループ、マービン・ゲイのようなすごくカッコよくてセクシーなsinger、大御所スティービー・ワンダーやアース・ウィンド・アンド・ファイアまで、本当に多彩です。

DJって何がすごいかと言って、レコード(アルバム)を数百枚とか千枚とか、有名なものから誰も知らないようなものまで持っていて、かつそれらに収容されている曲のすべての特徴をざっと頭に入れて、いつでも取り出せるよう蓄積してある(曲想とか・アーティストの略歴とか・その曲の立ち位置とか?)。そしてライブのDJでは、お客さんとかイベントの雰囲気に合わせて選曲していく。そして何がDJの真価を表すかというと、各曲はアーティストも違えばダンス風とかバラードとかばらばら異なるわけですが、例えば10曲なら、それらの曲の連続性が何らかちゃんとあるよう、流れを作り仕上げること。よって、有名曲だからといって、つながりを無視して羅列するようなことはしない。また誰もが楽しめる編成にしつつ、玄人向けには「なるほどそう出たか」と思わせるようなものもそっと織り込むんだそうです。…こういう仕事は人工知能ビッグデータにもできないだろうな…
私の知人DJは子供の頃からソウル歴40年、選ぶ曲に凡庸なものは全くなくて、ハイレベルのわくわくするものばかり。すごく洗練されたセンスです。二束のわらじなのに。

今はロンドン住まいですが、新宿のソウルバーSoul Streamは、DJさんがいつでも最高の音楽を聞かせてくれます。お料理も美味しくて、気軽に立ち寄れる心地のいい素敵なお店。久しぶりに行きたいなあ。

好きな曲、いくつか。


BLOOD HOLLINS Feat JEAN LANG "How Have You Been"


Loyal Garner / Destiny


Woods Empire / Destiny


Levi Stubbs/Tops& The Supremes "Its Impossible"

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オーガニック&ジュース

日曜日の朝。今日もフレッシュジュースを作りました。年末に体調を崩してそれまでの不摂生を反省し(年齢的なこともある)、睡眠、食事、ストレスを見直して、このジュースも始めました。

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ジュースの何が良いか。野菜とフルーツには、酵素等の免疫サポート・老化防止効果が含まれていますが、日頃なかなか野菜を調理してたくさん食べる時間はない。ジュースにしてしまうと、エッセンスが抽出されて結構な量を取ることができる。

1回の量、今朝のジュースはレモン2個、グレープフルーツ、りんご、セロリ、ホウレンソウ、キャベツ、ニンジン。これだけでだいたい600mlのジュースになります。低速ジューサー(低速なので熱で酵素を壊すことがない)を奮発して購入して、お仕事はこちらにお任せ。レモンやリンゴは芯を取って皮ごと、硬めの葉物野菜も、ニンジンも入れるだけ、どんどんパワフルに絞っていきます。これならずぼらな私にもできる...

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写真で見ると、結構な大量の野菜・果物達です。

皮ごと入れるので、できればオーガニックの材料がいいそうです。ロンドンは恵まれていて、スーパーでもオーガニックが野菜から肉、魚、卵、乳製品と多種にわたり並び手軽に買うことができます。私はスーパーWaitroseや、最寄り駅にあるPomonaというオーガニック食材屋さん、会社の近くのPlanet Organic、NYでもお世話になったWholefoodsで買っています。日本に比べると、そんなに高くないところも嬉しい。Abel & Cole, Riverford, FarmaroundそしてOcadoなど、宅配のオーガニック店もあって、こちらもいつかトライしてみたいです。

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体の変化はというと、以前は朝コーヒー派でしたが、今はジュースで朝すきっと目覚めるので欲しくなくなったこと。出張や仕事の夜の予定が続いた時の疲れも、以前ほどじゃない気がします。あとは、ゆっくり味わって朝から気持ちの余裕を持ったり、夜も静かにゆっくり一息つく時間を持てると、体調も整うし、心も元気に穏やかになれるのでしょうね。なかなか日々、ついメールやネットしてしまったり、あれこれ考えちゃったり、難しいですけどね。

朝はどんより曇っていた空が、晴れて明るくなってきました。うれしいです☀️

南アフリカ出張記 (ヨハネスブルグ)

生まれて初めてのアフリカ。正確には学生の時モロッコへ行ったので、大陸には足を踏み入れていたものの、モロッコはアフリカというよりアラブ世界なのでありましょう。

ロンドンから南アフリカヨハネスブルグ迄12時間のフライト。飛行機内でマップを見ると、とにかく南へ南へと広大なアフリカ大陸を移動。アメリカの西海岸→東海岸が6時間だから、やっぱりアフリカは大きいんだなあ、と感慨深く思いました。

あいにく夏の終わりの時期にはとっても珍しいかなり本格的な雨の数日でしたが、とにかく見るもの聞くこと新鮮で、ずっとテンションが上がっていました。

感想。

①(当たり前ですが)黒人の方が多い。顔立ちやスタイルはかなり多種で、時々お見かけするすごいイケメン、美女に釘付け。

②南国風の木や、広々とした道路・区画、低層のオフィスや住宅がきれい並ぶ様子は、少し以前住んでいたロサンゼルスみたい。

③食べ物は、概してロンドンよりはおいしい。お値段は私たちが行くようなところだと、ほぼ同水準か。

④南アのワインは美味!しかもお値段も1000〜1500円くらいでとても満足できるものが多々。飛行機2時間のケープタウンへ行くと、ワイナリーが広がるリゾートで人生観が変わる素晴らしい経験ができるらしい。

⑤立派なショッピングセンターがあって高級ブランドから、定番ブランド、アフリカ民芸品にタンザニア名産の宝石タンザナイトまで、あらゆるものが揃う。

⑥治安は、絶対行ってはいけない地区を避ける、夜に出歩くことはしない。安全な決まった場所のみで行動すればほぼ大丈夫。これも、ロサンゼルスやニューヨークなどと同じと言えば同じ。妙な冒険心は遮断する。

美味しかった中華ランチ、野菜そばの写真。f:id:pinacola:20170302211957j:image

インターコンチネンタルホテルの朝食。

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マンデラ広場の銅像。ビジネス街サントン(Sangton)。

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お土産はワイン、ルイボスティールイボスティーはこちらではポピュラーで、レストラン、カフェ、オフィスどこでもよく飲まれています。日本でも今健康志向で人気ですよね。

この他、クルーガー、サンシティにはサファリパークがあり見応えあるとのこと。ちなみに南アの紙幣はライオン、サイなど動物の絵柄で、なかなか味わいあります。

ここに住むのはご苦労もあると思いますが、人は概して明るく親切で、近代的な便利さもあって、自然にも恵まれたなかなかに素敵な国でありました。

英国ロイヤル・バレエ「眠れる森の美女(Sleeping Beauty)」

全公演sold outの英国ロイヤル・バレエの古典の名作「眠れる森の美女」、見てきました! 夢のような至福のひと時、圧巻でした。

この作品の主役のオーロラ姫は難役中の難役なのだと思います。チャイコフスキーバレエ音楽は、いつ聞いても煽情的で情熱にあふれ、理屈なしで感動してしまいます。

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今回主役を踊ったのはバレエ団トップダンサーのNatalia Osipova。彼女は秋に比較的モダンな要素のあるアナスタシアの舞台で見ましたが、やはり今回の古典作品での風格と優美さと可憐さに満ちた美しさは比類のないものでした。難易度の高い見せ場も圧倒的な技術で完璧。たおやかで柔らかい表現力。本当に夢心地、うっとりです。

この作品は、王家の祝賀の場面が舞台も衣装もとても豪華。物語のストーリーテリングは、言葉に代わって表情や指、手、腕、上半身の動きで表現されますが、体をしなやかに使い、豊かに伝わってくるのですね。こんな風に表現できたら、日常生活も楽しいだろうな。。。

王子役は日本人プリンシパルの平野さんでした。すらりと長身でダンスもダイナミック。堂々たる舞台姿でした。

バレエというのは、ある意味西洋的な価値観であるギリシャ・ローマ時代や、ルネサンス時代に尊ばれた美としての人間の肉体を、見せる芸術として昇華したものなのかな、等と感じました。その意味では、日本人はどうしてもややハンディはあるのかもしれません。

おまけですが、バレエ上演の日のオペラハウスの場内は、ひときわ観客も華やいでいるように思います。鮮やかな色や、シックなドレスを着こなしたマダム達。前回も見かけましたが、バレエ関係者らしきの女性4人が、仲良く来場している様子。正装の男性。おとぎ話の世界を楽しむ夜にふさわしい光景なんでしょうね。

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Let it Shine (BBC) ボーイ・バンド オーディション ~Final~

土曜日夜のお楽しみだったボーイ・バンドオーディションの最終回。勝ち抜いてデビューの座を射止めたのは、「Five to Five」でした。私も一押しでした(^o^) とにかく毎回のパフォーマンスが華があってカリスマ性があって、でも気さくでとてつもなく楽しい。素晴らしかったです。おめでとう!


Five To Five perform 'Tell Her About It' by Billy Joel - Let It Shine - BBC One

 この番組で出会った5人の男の子達。それぞれがすごく個性的。Curtisの歌は抜群で本当に凄い実力。もう一人Yazdanも、別の意味で、雰囲気のある歌のうまさが魅力。個人的に目が離せないのは、Sarioで、やんちゃで少し悪っぽくてでもかわいい、切れのあるダンスはカッコいいし、ちょっとした仕草がすごくチャーミング。楽しみですね~。審査員も言っていましたが、それぞれの個性が弾けているのがこのバンドの良いところでしょう!

選ばれた彼らは、今年9月のマンチェスターでのミュージカルデビューに向け、早速翌朝から始動するそうです。見に行こうかな、マンチェスターまで…

余談ですが、今回誕生したボーイバンドは、90年に結成されたビートルズ以来の英国では超人気バンドTake Thatの弟分みたいなイメージです(ずいぶん年代差はあるけど)。このご本家も番組内で特別ステージを見せてくれましたが、さすがでした。当時の曲を聴いてみると、なかなかすごくいいです。ロビー・ウィリアムは渋いタフガイですね〜。


Take That - The Flood

Let it Shine (BBC) ボーイ・バンド オーディション

土曜日の夜見るともなしに見始めたオーディション番組、Let it Shine(BBC)。これが見ごたえがあって、毎週楽しみなんです。

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5人構成のボーイバンドをオーディションで選んで結成し、ロンドンのミュージカルでバンドとしてデビューさせようという企画。審査員はかつての人気ボーイバンドだったTake ThatのGary Barlow、Spandau BalletのMartin Kemp(素敵なおじさまたち)ほかです。

来週がファイナル。予選を通って選ばれた男子たちが作った5つのバンドが、昨日のセミファイナルで3つに絞られました。ハードな練習を重ねてだんだんと完成度が上がっていく様子や、バンドなので5人のチームワークやfriendshipが作られている様子もわかのですね。

なんといってもすごいのは、実力・水準の高さ。私は歌のことが少しわかるくらいだけど、「うまいなあ」と感心、感動する若い男子たちがなんと多いことか。特別にすごい人たちも結構いて、さすがショービジネスの層の厚さかと感じます。あとは骨格と呼吸と自由奔放度の違いかな...

今のところFive to Fiveとうバンドが私の一押し。パッと舞台で明るく華があるんですよね。歌ももちろんうまいし、ダンスも決まっていて、ずっと見ていたい。元気が出ます。

こちらの審査員達は、リアクションがはっきりで率直。素晴らしい出演者には惜しみのない賛辞、辛口もあったりして、良いところ、悪い点も述べる。これがまた、結構心がこもっていたり、技術的なちょっとしたアドバイスだったり、いいんですよね。

さて来週、どんな結果になりますやら。

英国ロイヤル・オペラ「アドリアーナ・ルクヴルール」

雪がちらつく寒い夜、コヴェント・ガーデンのロイヤル・オペラハウスでオペラ「アドリアーナ・ルクヴルール」を見てきました。

主役のソプラノは、人気・実力・ヴィジュアル揃った世界最高の歌手のひとりアンジェラ・ゲオルギュー。スターの登場を心待ちにしているオペラファンは多かったのではないでしょうか。

イタリアのチレア作曲のこのオペラは、コンサートなどでソロで歌われる有名で美しいソプラノのアリア(独唱)があり、音楽も軽やかで心に沁みるきれいな旋律があり、ソプラノ、テノールバリトンメゾソプラノがそれぞれ聞かせどころがあって、声の競演にうっとりわくわくするオペラです。

お話は、人気と実力を備えた女優アドリアーナ・ルクヴルール(フランスの実在人物)(ソプラノ)と貴族のマウリッツイオ(テノール)は恋仲ですが、このマウリッツイオは貴族の有力者ブイヨン伯爵夫人 (メゾソプラノ)に政治的な後ろ盾を頼り、夫人はマウリッツイオを愛している(いわゆる三角関係)。恋敵の二人の女性がそれはそれは激しい火花を散らした挙句に、女優のアドリアーナがマウリッツイオの愛を得るものの、恋に敗れた伯爵夫人が仕込んだすみれの花の毒によりアドリアーナは命を失う、という話です。

歌われる言葉を全曲追っていくと考えさせられたり、感じたり。。。大女優は今でこそセレブリティ。でも18世紀当時は女優と貴族は身分違いの恋。芸術に真摯に身をささげるつつましやかな庶民のアドリアーナと、貴族たちが対比され、彼女の純粋さ、強さと素朴さが胸を打ちます。これがヴェリズモ的なものということかしら。。。

ゲオルギューは、華やかで、とても綺麗。歌もしっかりと丁寧に歌われて心にしみじみとして、貫禄があります。本当にスターだなあと思います。


Angela Gheorghiu - Adriana Lecouvreur: Io son l'umile ancella - New York 2005

(それにしても、難しいアリアですね、、、Brava!)

もう1人、若いアドリアーナに父のように愛情深く寄り添う劇場のマネージャーのミショネ(バリトン)。アドリアーナへ秘めた恋心を持っている。今回はGerald Finleyが演じ、とても良かったです。年の違いもある恋、実らない思いに戸惑いながら、その思いを歌い上げるバリトンの深い声が素晴らしかった。

テノールのBrian Jagde、メゾのKesenia Dudnikovaは二人は比較的若手と思いますが、すごくよかったです。聞かせました。

4人が皆良かったので、全体として素晴らしい声の競演となりました。ほっこり、幸せな気持ちになれる公演でした。

おまけに、ゲオルギューはスターなのに、カーテンコールの様子を見ると、気さくな感じがしました。

もうひとつおまけに、以前「アドリアーナ・ルクヴルール」を見たのは、2007年頃のNYメトロポリタン・オペラですが、マウリッツィオをプラシド・ドミンゴが演じました。実は、彼のはるか昔のメトロポリタン・オペラデビューがこの作品のこの役だったとかで、何十年目かの記念で再度この役を歌い、観客も期待いっぱいでした。一言でいって、すごくモテる若い素敵な男性の役どころですが、ダンディなこのバリトンは、年月を経ても声も風貌も演技も変わらず素晴らしく聴衆を魅了したのでした。

 

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