クリケット観戦 〜 ロンドン Lord's Cricket Ground

今日は人生初のクリケット観戦。St. John's Woodにあるクリケット場は比較的近所でもあり、何度となく通りかかっていて、外見にはなんとなくぱっとしない印象だったのですが、中に入ってみると…日本の野球場のような解放された広々としたフィールドに、イギリスらしい伝統的なパブや緑の木々に囲まれたレストラン、ピクニックできそうなちょっとした芝生の広場など、とっても雰囲気がありました。特にメンバーの特別席があるきれいなスタンド付近は、集う方々もジャケットにネクタイ、女性もドレスアップしていて、優雅な空気が流れていました。結構わくわく感があります。

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ロンドンの2つのカウンティの2チーム、Middlesex対Surreyの試合。人気のカードでビッグゲームだったそうです。観客約2万7千人。ここローズ(Lord's)はMiddelesexのホーム。ピンクのユニフォームで、ファンもピンクのパンク風のウィッグ系帽子を応援に被り、盛り上がっていました。

もっと退屈でルールがよくわからず理解不能で、ついていけないかと思っていたら、全然そんなことはなく、見て教えてもらっているとだんだんわかってきて、かなり面白かった!

野球に比べて、打つのも前だけじゃなくて前後左右どこに打っても点につながるから、バットマン(バッター)は引きつけて打ったり、流して打ったり、バントみたいにしたり、長打狙いだったりと、様々。人気のある実力スター選手は、この打撃の幅が広そうです。アウトのパターンもいろいろで、かつあまりアウトにならないので、アウトになる度、皆チームが駆け寄って喜んでいる。アウトはほぼイコール、ファインプレーという感じ。

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もっとゆるっとしたスポーツかと思いきや、投球は助走を疾走してかなりスピード出ているし、野手もここという場面では、がっちり掴んでたいへんな速球とコントロールで速攻でボールを送り、さすがプロの仕事… そして今日の試合は、各チーム1イニングで、取った点の多い方が勝ちなのですが、最後の最後で、一発ホームランなら打撃側が勝ち、アウトをあと2つ取れば守り側が勝つ!というかなり面白い展開に。結局制したのはMiddlesex。感覚としては、バスケットボールの終盤の大詰めの数秒で試合がひっくり返る、少しそれと似た感じでした。

全般として、単純じゃなくて、見ていてもじわっと興奮するようなスポーツ。イギリスらしいのでしょうね〜。

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素敵なモスクワ(夏)

先週は出張でモスクワへ。約一年ぶりの訪問。来てみて思うのは、これほどイメージと実際が違っている街はないんじゃないかな、ということ。ロシア、モスクワと聞くと、暗くて、古めかしくて、不便で暮らしづらいというステレオタイプがありますが、現実にはとてもいいところで、ほとんど世界の大都市と変わらない感覚です。来年2018年にはサッカーワールドカップも開催、もっときれいに快適になるそうです。

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街の中心部にある、赤の広場。観光の人たちで賑わっていました。ここに隣接して、壮麗な建物のデパート、グム。欧米のブランドから、自然派コスメやエステ、おしゃれな雑貨のお店まで、あらゆるものが揃って、きれいで楽しい。高級食料店では、世界のお菓子を集めたコーナー、ワインやウォッカ、キャビアといくら、様々な野菜や果物、ロシアのクレープいろいろが並び、かなり興奮してしまいます。

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ホテルは、中心部の赤の広場近くにあるMetropol。歴史ある趣あるホテル。部屋の作りは古めかしさはあるけれど、近代的なビジネス使用のホテルとは少し違う、ロシア的なおもてなしを感じました。90年代後半にモスクワに3回ほど出張した時もここでした。朝食のレストラン、以前の宿泊でも素敵だなあと思い出に残っていましたが、全く変わらず。変わったのは、ホテルの方々がとてもフレンドリーでたくさんの笑顔だったこと。

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空港への途中で立ち寄った、最近できたショッピングセンターのColumbus。ものすごくゆったりスペースを贅沢に使った、広々とした空間。思い出すのはシンガポールのマリナベイサンズのおしゃれなショッピングセンター。ユニクロZara、他にもセンスのよいディスプレイのお店がでたくさん。最上階には、フードコートがあり、これまた世界のあらゆる料理が食べられます。グルジア料理、中華の手打ちラーメン、手軽なロシアのファストフードでボルシチといくら入りクレープ。便利で楽しい。

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出張中、今回は和食とステーキ。クオリティは高くておいしかったし、居心地よく落ち着いていて、おしゃれでした。おいしいごはんをいただき、ホッとします。

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このように、食事や買い物など普通の生活をするのには、海外暮らし一般と比べても、特に不自由はないし、安全で暮らしやすいのじゃないかな、と思います。人もフレンドリーで親切。上位下達は特に強くて、依頼されたことを、本当に熱心に最良の方法で対応しようとあらゆる努力をしてくださいます。ドライバーのニコライさんが、時間調整で連れてってくれたちょっとしたカフェ。お勧めのコーヒーもピロシキなどペイストリーもおいしかった。ニコライさんは元警察官で、強くて頼りになり、とてもお世話になりました。

モダンな一面との対比で、空港の出国手続きでは、待っている列が入り乱れたり、本来の決め事通りでなく柔軟さがあったり、欧米のやり方に慣れきっている身には、気疲れする面はあります。ただそれも、一見混沌の中にも整然とした進め方があるようですし、文化の違いなのかもしれませんね。

次回は秋か冬に再来したいと思います!

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音楽が戻ってきた

事情があって約2カ月お休みだったボイストレーニングのレッスンを、今日再開しました!日本にいらっしゃる先生と、ロンドンに来てからもFacetimeで続けてきたレッスン。お休みになっていた期間、良い息も、姿勢も、音楽も遠ざかっていましたが、体はちゃんと覚えていてくれました(^。^) 

最初は眠り込んでいたかのような体が、レッスン後半までにだんだん起きて動くようになり、体を使うのでとてもしんどいけれども、連動して動いて正しいことしてくれるのである意味、楽。

歌うとか、声を出すのでなく、表現すること100%。フレーズのかたまりでぶちきれず、つなげる。ずっと喉を開いたまま。すると高音も自然に鳴る。

やっているうちに、お腹が鳴ってきます。体が動く時は、内臓も動くようで、これはいい兆候。改めて声は喉で出すものじゃないんだなあと。

ポップス2曲と、クラッシック2曲、それぞれ数フレーズ。クラッシックは、お休み長かったし、とても無理かなあと思っていたけれど、歌らしくなってました。きれいな整った歌ではないけど、世界に唯一の私という歌。楽しかった🌹

音楽が戻ってきました!息が戻ると、ポップスもオペラも音楽を聴くと、耳だけじゃなくて、体が一緒に聴いて感じて、ああいいなあ、ってしみじみ思えるようになるんだね🌷 

今日は本当に嬉しい日でした🌼🙂

初夏の気持ちいいゴルフ in ロンドン

今日はゴルフコンペにお誘いいただき、一日外で気持ちよく過ごしました。

よく来ているBuckinghamshireゴルフコース。

普段は、自分のプレーで精一杯で全然時間がないのですが、今日は少し余裕があったので、何枚か写真をパチリ。朝は曇りで涼しく、その後、昼になって日が出て爽やかな、穏やかな素晴らしいお天気。

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一緒に回った組は、テンポよく元気で明るく、とても楽しかったです。難しい池越えを決めてイーグルの素晴らしいプレーも見せていただきました。

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ここしばらくの低迷の原因がわかりました。。。妙な頑張り過ぎで力がたくさん無用に入っていたこと。今日はゆるゆるで、やってみたところ、丁度良かった気がします。らくらく力なしでも、クラブが仕事してくれました!という感じです。

それもこれも、昨日、スペイン合宿の反省会(飲み会)があって、上級者の方を含めてのそこでのゴルフ談義を聞いているうちに、そうかあ、と思ったことが参考になりました。私は初心者ですけれど、いろいろ聞いて話して感じることって、よいですね。ありがとうございます🌻

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オーガニック・ランチ〜Planet Organic

金曜日のランチ。いつもの定番、会社近くのオーガニック・スーパーPlanet Organicのランチボックスにしました。

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ケース内にオーガニック材料を用いたお惣菜やサラダがずらりと並び、ボックスの大きさを決め、好きなものを言うと店員さんが詰めてくれる。かなり気に入っています!ヘルシーで、味も自然な感じでおいしく、お肉のチョイスもあってボリュームも栄養のバランスも良し。

だいたいいつもお馴染みメニューなのですが、チキン、野菜たっぷりラザニア、玄米ごはん、カリフラワーのカレー、ブロッコリーにニンジンのスパイシーサラダ。ニンジンはビネガーの酸っぱい爽やな香りが食欲をそそります。

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詰め方は、いつも思いますが大雑把。味が混ざっちゃうとか、見た目が見苦しいとか、一切気にせずしっかり詰める。ボリューム的にも大満足なのです。

気候も天気も良く、外でゆっくりとランチタイム。お隣のおじさんは、紙のボックスじゃなくて、ホーローの深皿で食べていました。マイディッシュを持参してるのかしら⁈

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オーガニック食材店にいると気持ちが落ち着きます。このPlanet Organicにもよく通っています。毎朝のジュースの材料の野菜や果物、パン、石鹸など気に入っています。なんか雰囲気いいですよね〜。生活を豊かに、幸せ気分をくれるお店です。

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このあとカカオラテを買って、締めました。ごちそうさま🍒

耳について~突発性難聴

10日くらい前に、突然片耳が詰まったようになり、聞こえなくなってすごくびっくりしました。ネットで見ると、突発性難聴の症状に思え、すぐ治療しなければ聞こえないまま固定する可能性がある!と、慌ててお医者様へ。

ここはロンドン。まずは日系のクリニックへ。テストの結果、右耳聴力の著しい低下。翌日紹介により専門医へ。ここからは英語の世界で対応。先生の指示ですぐにステロイドを飲み始めて、私の場合はこれが効いたのでしょう、着々と回復してきました。今日再テストして、まだ完全には戻っておらず、砂を落とすようなさーっという耳鳴りがかすかに残っていることもあり、薬をさらに6日間継続としました。

ステロイドはお腹に若干影響が出るけど、先生によると、私の回復状況に照らすと、今やめるより続けた方が完治のチャンスを高めるよ、とのこと。来週はモスクワへ出張がありますが、飛行機は耳の圧力などに今問題ないし、大丈夫とのこと。

突発性難聴は、今日もKinki Kids堂本剛くんのニュースがありましたが、周囲を見回しても、こうなって話をしてみると実はかなりたくさんの方が、なっているようです。原因はわからないことが多く、ストレスとか疲れが誘因と言われていますが、特定ができないようです。私の場合は、先生はなんらかのウィルス等じゃないかな、と推測されていました。

当初は、本当に聞こえなくて、かなり不安な気持ちになりました。このままもう一方も聞こえなくなったらどうなるんだろう、とか(いい方の耳も少し低下していたので)。音楽を聞いても、耳の中でうわーんうわーんと反響してしまうし、聞きたくない、となんとなく耳が拒否する感じ。試しに歌を歌ってみると、それも自分の耳と頭に響いてきてしまって、すごい違和感。飲み会で隣の人の声も、おばあさんのように大声で聞き返さないと聞こえない...。

そんな時期を過ぎ、良くなってきてみてホッとするし、何より普段当たり前に機能している耳への感謝の気持ちが湧いてきます。あとは難聴というと、ボリュームとして聞こえない、ということがもちろんメインですが、音楽を楽しむという観点では、元気な耳なら聞こえている、「音の質」の様々な情報も聴き取れなくなってしまっている。歌なら声のテクスチャーの違い、息遣いとか、リズムの微妙な動きとか、表現を生み出している諸々。

振り返ると、ちょっと疲れがたまっていたかな。先日の酷暑も体にはきつかったかも。あとは、栄養、睡眠。。。お風呂に入ってリラックスも良さそう。

耳を大事にしようと思います。

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英国ロイヤル・オペラ~モーツアルト「ポント王のミトリダーテ(Mitridate, Re di Ponto)」

久しぶりに、とても新鮮で好奇心が掻き立てられるオペラでした!

このオペラは、モーツァルトが14才の時に作り、1770年に初演され成功したものの、その後2世紀にわたり上演されることがなかった由。今もオペラハウスで上演される機会はめったにない。なぜか、、、作品として良くないかと言えば、全然そんなことないと思いました。むしろ水準が高すぎて、条件がそろわないと上演できないのではないかと。

・一幕すぐに、ソプラノ・アスパージアは、壮大なアリア「迫りくる運命から(Al destin, che la minaccia)」を歌わなくてはなりません。この曲は、私がこれまで聞いたオペラのあらゆる曲のなかで、ずば抜けて技巧的で難易度が高いびっくりするような曲でした。細かい粒の音符を転がすコロラトゥーラ、低音部から高音部への驚異的なジャンプ、しかも、アクロバティックなすごさだけでなく、レガートの豊かなフレーズにも対応しなくてはならない。更に最高音も「魔笛」の夜の女王並みと聞こえました。聞きごたえがあるうえに、なかなかいい曲でもあります。実は、このオペラでは、出てくる登場人物すべてに、同じレベルの難易度の歌が期待されている。当時は、厳しく鍛錬されトレーニングを積んだ歌手たちがいたので、成しえたのだと思います。これはなかなか、常人ではできる技ではないと思います。


Al destin, che la minaccia (Aspasia)

・初めてカウンターテナーをオペラ内で聞きましたが、発声的に今まで体験したことない、未体験ゾーンでした。男性が、裏声で女性の音域を出して歌うのですが、とにかく今まで聞いたことがない声!偉大なソプラノ、マリア・カラスが深くて重い声で、時々どすの聞いた歌声を聞かせますが、それが常時発せられているような印象でした。すごい。

・演出次第で、いろいろに見せられる面白さ。古いオペラなので、後の時代の作品のようにオーケストラと歌が一体となって情感を醸すのではなく、オーケストラの伴奏、台詞部分、感情や思いを表現する劇的な歌の部分が、くっきりとわかれて連なる初期のシンプルな形式。次々と役の歌手が出てきて、歌って、退場する、というあっさりといえば、あっさりの枠組みであるがゆえに、演出はいかようにも。今日の舞台は、コミカルさを意識していました。手品のように鳩が突如現れたり、ソプラノ・イズメーネがソロで歌う場面は、バックダンサー2名をしたがえて、昭和のアイドルのようにパントマイム調のおどりつきで歌っていました。ミトリダーテ王も、自分の出番のアリアの前に不思議な手振り腰つきで踊っていましたし、衣装も全体的に華やかでありつつ、かなり奇妙でした。この真面目なオペラを、こんな風にアレンジできるんだ!という驚きがあります。

歌に関しては、すぐれた歌手を勢ぞろいさせなくてはならず、声量も、しっかりした・美しい声も、低音も高音も必要で、技術的にも超超難易度が高いオペラ。だからこそ、無条件に聞いていると感動します。生身の人間が限界に挑んで歌っている世界。歌はそもそもスポーツみたいなところがありますが、これは、オリンピックのすごい選手のプレーを見ているような、人間技ではない声に触れる瞬間です。これに比べると、ヴェルディプッチーニがなんと易しくみえてしまいます。

また14才のモーツアルトが、男女の四角関係を題材に、これだけの豊かで美しい音楽を作り上げたことはすごいです。

オペラの楽しみはいろいろあり、作品そのものの音楽としての素晴らしさ、演出の斬新さや驚き、衣装の豪華さや面白さ、演じる歌手のスター性や演技力、何はともあれ声、ドラマとして思わず引き込まれるストーリーや人間模様などなど。古くて知られない作品ですが、だからこそ触れてみると予想外で新鮮で「面白い!」のでしょうね。

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