クイーンの奇跡 〜 映画「ボヘミアン・ラプソディ」

英国の偉大なバンド、クイーンのフレディ・マーキュリーを描いた映画「ボヘミアン・ラプソディ」。以前に見たBBCのクイーンを特集した番組「輝ける日々Days of our lives」はリアルな映像内容でこれも凄くよかったですが、この映画も感動でした。 

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 フレディの圧倒的に天才的な才能。決まったスタイルがなく変化し続けるクイーンの楽曲は、We are the Championsのようなすごくロック的なものや、ポップス色の強いもの、Another one bites the dustのようにビートの効いたソウルフルな曲、ボヘミアン・ラプソディのように複雑に音を重ねてクラッシック的な壮麗さを出した大作まで、多彩。これを信じられない繊細さとニュアンスで歌っている凄さ。リズムがあってパワフルな切れの良さ。これ以上ない優しさ柔らかさで歌われる完璧なフレーズ。透明感のある声。これらが波のように次々に押し寄せて感情に訴えかけくる奇跡。ライブでも録音でも。映画を見て、フレディはオペラ歌手と匹敵するくらい歌が巧くて技術があって、才能もだけれど、努力も並大抵のものではなかっただろうなと思います。

ボヘミアン・ラプソディのアルバム「オペラ座の夜」は、贅沢なばかりに豊潤なメロディーと音の洪水に浸れるオペラ、音楽劇の世界と体験をロックアルバムを通して作り出した。クラッシックの応用を中途半端で妙な感じにせず、クイーンの音楽として、目を見張るような最高の新しいものにして大ヒットになった。自分が美しいとかいいと思うことにこだわって商業的にも沢山の人に受け入れられる凄さ。

フレディのソロ活動で分裂してから和解してクイーン再開、その後の伝説のロンドンWembleyスタジアムでのLive aidのコンサート。ライブ音源を聴くと、生身の声と歌とバンドのパフォーマンスは神がかっています。もう本当に巧いし、鳥肌が立ちます。


Queen - Live Aid 1985 (FULL Concert)

今思えば、自分と同世代の欧米のロック、ポップス、バンドの音楽達はクイーンの影響を受けてああなっていたんだな、と思ったりします。

クイーンの曲を聞いてると、楽曲も歌も、バンドの演奏も超最高水準で、麻薬のような陶酔に引き込まれて危ないです。フレディだけじゃないんですよね、全員才能に溢れてかっこよくて。音楽に触れる楽しさ、幸せですね~。