ミュンヘン訪問〜ヨーロッパ絵画 アルテ・ピナコテーク
ミュンヘンに来ました。2月というのに季節はずれの春の陽射しでぽかぽか。
本当は今回、滅多に来られないミュンヘンのノイエ・ピナコテークにあるゴッホの「ひまわり」を見たかったんです。が、なんと修復のため今年1月から閉館してしまい展示再開は夏頃からで、残念ながら見られず… また次回!
お隣には、より古い時代、14~18世紀のドイツ、イタリア、オランダ、フランドル、スペイン等のヨーロッパ絵画が充実した世界的にも有名なアルテ・ピナコテーク。こちらを鑑賞してきました。歴代の王が、それぞれの趣味で収集してきた作品達。王宮に飾ったり、王が作ったこの広大な美術館に展示されるだけあって、スケールが大きい。
「ルーベンスの部屋」。大きな作品が吹き抜けの広い空間にたくさん並べられ、足を踏み入れると、宗教的なテーマでありながら、その躍動感に圧倒されます。
レンブラントの精密・微細に手がかけられて、リアルな感情が伝わる絵はすごいと思います。
名作「イサクの犠牲」。旧約聖書のお話から、神に信仰を試され息子に手をかけようとする父アブラハムに、寸前で天使が止めに入り、ハッとした表情でナイフを落とす光景。表情・動きがとても人間的に描かれています。息子イサクの体、天使の服の白が際立っています。
他にキリストを見つめるマリアとヨセフを優しく描いた「聖家族」も。
聖母子像がいくつかありました。どれも静謐の中に愛情を感じます。
有名なラファエロの作品。
リッピの作品。
ルネッサンス・ドイツのルーカス・クラナッハの作品。独特の雰囲気がとてもいいです。他の絵もさりげなく官能的。
フランスの画家ブーシェによる、ポンパドウル伯爵夫人。本当に華やかで綺麗ですね。
イタリアのカナレット。
さりげない佇まいですが、素晴らしいコレクション。ヴァンダイクは、「エジプト逃避途中の休息」「スザンナと長老たち」が良かったです。
とにかくその空間の広さ、作品の大きさ、本当に見応えあります。バイエルンの王様ルートビッヒ1世が、優れた絵画をいつでも見られるようにと作った美術館、収集した作品。プライベートな美術館ではできないことだなあと、感じた訪問でもありました。